株式投資をしていてふと気になったことがあります。
「金利って投資にどんな影響があるか?」
調べたところ投資のみならず、生活にも影響を与えることが分かりました。
株への投資をするにあたり、金利が生活や投資にどんな影響を与えるのか、知ることは重要です。また調べていて、アメリカの金利が変動すると日本の企業にどんな影響があるか分かりました。
この記事を読むことで得られるメリットは3つです。
- 金利について、基礎的な知識が手に入る
- 金利が株価・債券にどのような影響があるか分かる
- アメリカの金利が変わると、日本の株価・債券にどのような影響があるか分かる
金利が与える影響にどんなことがあるのか知ることができます。
金利の生活や投資へ与える影響の他、日本のみならず、アメリカの金利変動が日本企業へどんな影響があるか?気になっているあなたの参考になれば幸いです。
金利とは?
お金の貸し借りをしたときに発生する金額の割合のことです。1年間で発生する利率を%で表示しています。
あなたが銀行にお金を預けたら、いくらかプラスされているときあります。逆にお金を借りると借りた金額以上に返さなければなりません。この増えた部分や元金より余分に返済しなければならない金額の割合を表しているのが金利です。
金利は2種類あって
- 短期金利
短期金利は日本銀行の金融政策がベース - 長期金利
10年ものの国債の金利がベース
それぞれベースとなる金利が設定されています。
身近なところを例に出すと、三菱UFJの普通預金の金利は0.0010%です。
三菱UFJ URL:https://www.bk.mufg.jp/ippan/kinri/yen_yokin.html
これは銀行に普通預金で預けると1年間に0.0010%増えることを表しています。この場合100万円預けても1年間で10円しか増えません。
他にも住宅ローンのフラット35で1,000 万円借りた場合をシミュレーションしました。1,000万円を1.870%で借りたと仮定した結果、返済額は1,364万円でした。35年ローンで1,000万借りたとしても、364万円余分に返済しなければなりません。
金利とは預金や借入金に対する利子や利息の割合。お金の貸し借りをしたときに発生する金額の割合のことを言います。1年間で発生する利率を%で表しています。普段お金を預けたり借りたりしていても発生しているものです。
金利はどうやって決まっている?誰が決めている?
各国の中央銀行が経済の状況や為替、物価などを考慮して金利を決定。銀行は、中央銀行の発表をもとに金利を設定します。中央銀行とは銀行にお金を貸す銀行です。日本だと日本銀行(日銀)、アメリカではFRB(連邦準備制度理事会)のことを指します。
日本の場合、金融政策決定会という会議があり、市場にどれだけのお金を流すか、話し合いが行われます。一般的に金利は以下のような動きです。
- お金の供給量が増えれば、金利は下がる
- お金の供給量が減れば、金利は上がる
供給量により金利をコントロールすることで、過度なインフレやデフレが起きないよう調整しています。
金融政策決定会合とは何ですか?:https://www.boj.or.jp/about/education/oshiete/seisaku/b20.htm
中央銀行が自国の金利を決めます。経済状況や為替、物価などで判断され、中央銀行の発表を基に、銀行が金利を決定しています。日本の場合、日銀が金利をコントロールし、市場に流れるお金の供給量を調整。そうすることで過度なインフレやデフレへの対策ができるのです。
金利は物価や景気にどう影響するか?
金利は景気の良し悪しにも影響を受けます。景気の拡大・悪化で金利はどのように変わるのか?景気拡大時と景気後退時の金利の動きを見てみましょう。
景気拡大時
日銀は景気拡大による過度なインフレ対策の一環として、金利を上げます。
金利が上がると返済するお金が増えるので、企業や個人がお金を借りにくくなります。その結果、投資や消費が落ち込むので、物価の上昇が抑えられます。
- 経済成長→雇用増加→消費が増える
このサイクルが循環していくことで、どんどん消費が増え、物価は上昇していきます。過度なインフレを起こさないために、どこかでブレーキが必要です。
日銀は景気拡大によるインフレが行き過ぎないように、金利を上げ対策をします。金利を上げると企業や個人は返すお金が増えるため借りにくくなるため、投資や消費が減っていきます。
景気後退時
景気拡大時とは逆に、金利を下げます。企業や個人がお金を借りやすくして、消費を増やすのが目的です。
金利が下がることで、企業や個人がお金を借りやすくなります。お金を借りてもらい投資や消費を増やして、景気を上げてもらう。消費を増やしデフレが起きないようにする必要があるからです。
- 経済縮小→雇用が増えないもしくは失業者が増える→消費が減る
消費が減ることで物が売れなくなるため、対策として企業が値下げを始めるので、どんどん物価が下がってしまいます。その場合、日銀は消費を増やすために金利を下げ、企業や個人がお金を借りやすくして消費を促します。
金利が変動すると株式と債券価格はどうなる?
金利は株価や債券価格にも影響を与えます。金利の上昇と低下が起きたとき、株価や債券価格にどんな影響があるのか、解説します。
金利の上昇
金利が上がることで消費減少や企業の投資、借入金の返済額が多くなるなどが原因で株価は下がる傾向です。しかし金利の上昇に伴い債券価格は上がります。
企業や個人がお金を借りなくなり、消費や投資が減るため、企業の収益が減りやすくなります。企業の収益が減ることで株価は下がる傾向です。また、収益が下がる理由の一つとして、金利が上がることで借入金の返済額が増えることも挙げられます。
しかし金利が上がるということは債券の金利も上がるので、貸した側はより多くお金を返してもらえます。
金利の低下
金利が下がることにより、借入金の返済額が少なくすむので、企業や個人がお金を借りやすくなります。
返済するお金が少なくすむので、お金を借りて設備投資や消費が多くなり、企業の収益が上がり株価は上がる傾向です。
反対に金利が下がることで、債券価格は減少する傾向にあります。返済するお金が少なくすむため、貸した側は返済額があまり増えません。
金利による儲けが減るため債券価格が下がります。
金利が上がると株価は下がり、債券は上がる。金利が下がると株価は上がり、債券は下がる。株や債券を購入する際は、金利の動向を調べてから買うことをオススメします。
アメリカの金利が変わると株と債券にどのような影響があるのか?
株価と債券価格は海外の影響も無視できません。アメリカで金利が発表されると為替に影響があり、円高と円安のどちらになるかで、株価・債券価格は変わります。また、アメリカの金利政策は世界中のマーケットに影響があります。ヨーロッパや中東、アジアなどの外貨資産を持っている人も無視できない話です。
日本から見た場合、円高になると輸入では仕入れが安くなり、原価が下がります。輸出では販売価格が安くなるため、売上が減ります。
円安になると、輸入では仕入れが高くなり、原価が増えます。輸出では販売価格が高くなるため、売上が増えます。
株価・債券価格はアメリカの金利の影響が大きく、日本の企業も海外の取引先がある企業は多く存在します。円安・円高は企業の利益に直結するので、海外との輸出入が多い企業の株や債券を購入する際には、注意が必要です。どれほど海外取引が影響するかはIR情報を確認すると分かります。
まとめ:金利は実生活や投資に深く影響する
金利は私たちの生活や投資に深く影響します。
金利が上昇すると、消費が抑えられ、経済活動が停滞します。そのため、企業にお金が入りにくくなり売上が減少。その結果、企業の株価は下がる傾向です。金利上昇は物価が上がりすぎないように、景気拡大時に行われます。債券価格は株価と反対に上昇する動きをするのが一般的です。
金利が下降すると、投資や消費が増え、経済活動が活発になります。そのため、企業の売上が上昇。その結果、企業の株価は上がる傾向です。金利下降は物価が下がりすぎないように、景気後退時に行われます。債券価格は株価と反対に減少する動きをするのが一般的です
金利の動きが理解できていれば、お金を借りる際だけでなく、株や債券の値動きも、ある程度予測することが可能です。また投資をしている人は日本の金利のみならず、アメリカの金利も気にしなければなりません。
金利の変動でどのような影響があるか分かれば、金融機関からお金を借りるときに損をする確率は下がります。また投資の面でも、金利の変動を受ける企業に、どんな影響があるか分かれば、良いポートフォリオを作成する一助になります。良いポートフォリオの運営はあなたの資産を増やしてくれること間違いありません。お金で損をしないことは自分の人生を豊かにすることにもつながる重要なことです。